スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

In a “FF” voice …

灰色だった世界にも、微かな色彩は有っただろうー…


―――――ーーーーーーーーーーーーーー

クダラナイ

何でもっと上手くヤラねぇんだよ

俺ならもうチョットマシにヤレる筈だし

四肢が有るなら、テメェで蹴りぐらい付けやがれヨ

―――――ーーーーーーーーーーーーーー

毎日が退屈で鬱積して…

ムカついて仕方なかった

回りのくだらねぇ奴等

耳障りな喧騒

あぁ、世界が崩壊するとかどうでも良い…

相手が泣いて許しを乞う

ハッ…馬鹿みてぇだ…

手ェ出したのはソッチだろ?

鼻が折れて朱く染まる不様な顔面を殴打してやる

「二度と汚ねぇ面見せんな」

瓦礫に埋めてやったソイツに軽蔑の眼

くだらない

つまらない

阿呆臭い


「……チッ…」

[何か]が気に喰わ無くて、撥ね付ける

「また、喧嘩したの?」

澱んだ視界に、アイツが居る

あぁ、面倒なのに見付かった…

「もうっ!あれ程止めなって言ったのに〜!」

「るせぇよ、約束とかした覚えは無ぇし…」歩き出す俺を引き留める

「ココ、怪我してる」

口角の切った部分を示すと絆創膏を取り出す

「ほら、貼るからコッチ向いて!」

「はぁ?要らねぇよ…」

呆れた俺を無視して、
ソイツは手際良く絆創膏を貼って、笑ったー…

―――――ーーーーーーーーーーーーーー

目を覚ませば朝の3時を回っていた

居眠りで懐古するとか、年寄りか、俺は…

自分に苦笑する

閉めた店には静寂しか無い

静かに別室の扉を覗く

簡単に開いたソレにまた肩を落とす

眠る紅は当分起きそうに無い

起こさない様に扉を閉じた…

フロアの掃除をし終え、手持ち無沙汰な俺の目に、ステージが映る

「…………」

何気無く降り立った歌姫の聖域

普段の覇気の無い場所でキーボードに触れる

楽し気に、歌う、奏でる…

1つのキーを押す

静寂に響くトーン

冷たい空気を、吸った…

「Ah〜………」

振動する、同じ音

『香亮の声は、良い声だよねー…』

不意にそう言って、ソイツは笑った

再度体を冷気が巡る

吐き出す様に、呟く様に…

紡ぐ言葉、お前の詞

目を閉じればキーを弾く姿

今も、聴こえる旋律に重なる
最後の音を出し、ゆっくりと目を開けた

振動が過ぎた空間は再度の静寂に抱かれている

プラグを多少乱暴に引き抜いて、俺は段を降りた

電気の消えた暗い空間を進む

らしくないのは変な時間のせいだろう

風呂入って寝てしまえ

どうせまた騒がしい日々になる

夜の帳に体を預けて、明日が来る

変わらずに、この先も…
続きを読む
前の記事へ 次の記事へ
カレンダー
<< 2009年12月 >>
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
アーカイブ