青空から、墜ちていく。
風に煽られた緑の布が乱雑にはためき、風音が聴覚を奪う。
晴れの日。
あの日、君は、ずっと求めていた仲間に見下ろされて、泣きながら笑った。
土埃が舞い、微かに混ざる戦いの香り。
目を醒ます。
あの人は帽子を脱いで左胸に手を当て祈った。
差し出されだバトンを握る。
終戦記念日。
君は、あの日、両手の武器の重さと鳴らない白い機械を首に掛けて、不敵な笑みを浮かべ、反旗を振り上げた。
生い茂る、草原地帯。
近くに眠る小さな姿を目視した。
生きている、此処に居る。
それは望みもしなかった、現実。
命日と再誕の日。
あの日、君は、死んで喪い、生きて手にした、両足で立ち上がり、睨みながら笑った。
あの日、そう。あの日だ。
その日。物語は確かに終わるのだ。