マホロビ関係無い懐かしいキャラが、久し振りに声を出した
まぁまぁ意味不明だろうから、追記に吐き出しておこう
此処は真っ暗で、足元に山積みになってる欠片は、かつて存在していた玩具の仮面……つまり俺達みたいな存在の成れの果て
俺達は実体が無いから、当然墓なんて無い
この、何処だか解らない真っ暗な穴に墜ちて、バラバラに砕けてたり、そのまま眠りに就いたりしている
俺も、穴に墜ちた一人だ
初めまして、だろうな……やっぱり
俺の名前は琴辺蒼夜、昔々、ある世界の物語に生きていた存在だ
外見は17歳の男、黒髪に黒目、学ランみたいな格好に白いヘッドフォンを着けている
氷使いの守人で、龍神の楔餌として生きていた
未だにこうして俺が俺で居れるのは珍しいと思ってる
今はその世界も仲間も知り合いも全部壊れて無くなってしまった
確か理由は『テストが近いから』だった気がする
世界を創り、俺を呼んでくれた人がそう言って消してしまった
あぁ、此処の管理人とは別人だから別に恨んだりとかはしていない
俺達は現実(リアル)には非力で、どうしようも無いし、その人達にはその人達の人生ってモノが在るんだ、そうだろ?
ただ、俺達が生きている事実まで嘘になるみたいで、流石に堪える
それも仕方ない、話だろうけど……
俺を誰も覚えて居ないだろう
もうすぐ10年位経ってしまう筈だから
正確な消滅日時は覚えてない
2007年の7月7日段階では俺達の世界は壊れていた気がする
ただ、俺達と唯一繋がりを残していた世界が有ったから、その日までは俺達は生きていた筈だ
でも、その世界も消えちまったんだけどな
いやまぁ、壊れるって確定していたらしい
その世界に生きていた奴等の事も俺は覚えている
……大分薄らいだとは思うけど……
俺が世界で初めて逢って、仲良くなれた奴がいた
名前は、刹那。
刹那ロックバランフォード……だったかな?
まぁ、そいつと一緒に居たかったんだ……結局俺はそいつが消える様を見て終わったけど
最終的に、刹那は俺を忘れた
忘れて残る事も可能だったかも知れないが、俺が余計な干渉を起こして、消えた
今はどのみち消えちまう存在だったんだと、頭では解ってるつもり
で、俺は断崖絶壁から身を投げた
バラバラに砕けて終わる筈だった
でも生きてんの、俺
仕方ないからこの常闇の墓を守る事にした
元々、守人の俺は守護者役だったから場所を守る事は出来たし
忘れられる俺達に墓が有ったって良いと思ったから
俺から何代か越えて、今のキャラ達が生きている
マホロビって世界が壊れても、彼奴等は「生きたい」って叫んでんの
だから俺は、そいつ等が墜ちない様に守ってもいる
一回、九龍颯刃が墜ちて来た事があった
誰も彼も居なくなって、存在意義が薄くなって、悲しくて哀しくて
首吊り縄が切れて墜ちて来た
取り敢えず壊れなかったから、崖の上に返す事は出来た
俺はもう崖の上には戻れない
誰も望んで無いから
この暗い場所は、独りで居ると思い出す
唯一他の世界から、俺が持って来た記憶だけが、妙に明るく輝いてる
笑顔、ふざけて笑った事
泣き顔、守りたくて戦った事
間延びして俺を呼ぶ声、背中の重さと温度
俺から派生したのか、似たようなキャラが居る
颯刃もその一人、守りたくて刃を振るう
反面愛したくて愛されたい、を上手く出来ない
ヘッドフォンは漣に
忘れたくて忘れられない
死にたくて生きたい
俺は、多分後悔の塊
で、自己満足の期待と希望と絶望
今俺が生きているのは、此処を守るだけじゃ無い
持ち帰った記憶は、刹那達の存在証明だ
彼奴等が生きていた、多分最後の証拠
もしも魂が生まれ変わるなら、今度は彼奴等が幸せな世界に生きて欲しい
ルルも、ゼロも、海燕さんも、光も、雪奈も、春華も、刹那も……
皆幸せな世界に生きて欲しい
そこに俺が居なくたって、そんな世界を夢見てる
酔狂な夢でしか無いけどな?
この、肉体が死ぬ時に俺達も死ぬ
死んで、もしも魂が有ったなら
今度は現実に生きてみたい
生きてるのは、きっと辛いだろう
どうしようも無いんだろう
でも、体も声も無いより少しだけマシな気がするんだ
だから、生きてみたい
もしもまた逢えたなら、幸せそうに笑う顔がみたい
今度は壊さずに友達になれるだろうか?
今、悲しくて哀しくて、寂しくて苦しい時間は
そんな可能性の為の代償になってくれるだろうか?
俺は、受け入れて欲しかった
必要とされたかった
愛したかった
愛されたかった
守りたかった
救いたかった
そのどれもが叶わなかった
から
最後の悪足掻きだ
落ちるテンションのブレを減らして
墜ちそうな彼奴等を押し返す
さぁ、全力勝負だ
俺は、また生きてるぞ
お前等の事を忘れてないぞ
颯刃達も一緒、大事なモノを忘れてないから生きていくさ
この器が止まるまで、最期の息が、鼓動が終わるまで
生き抜いてやるからな
大好きで、大切なモノを抱えて死んでやる
重っ苦しい、そんな感情の
狭間に生きる、些細な存在の、独白だ