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江ノ島駅に下り立ったのはどれくらい振りだろう 今年の初め頃、思いがけない懐かしい方から電話が入った 某団体が終止符を打って、その締めの会をやっていないという情報を人伝にお聞きになられた方達が声を上げられ、この度の慰労会が催されることになったのだという 私も、コロナ禍であったのだし仕方ないか‥と思いながらも、最期の締め括りを日本郵便の配達員に任せて終わりで本当に良かったのだろうかと頭の何処かで気になっていたものだから、その話は本当に嬉しかった というのも、私は昔から 物事の節目をきちんと作ることを是として来たからだ 人の背丈を遥かに超えて成長する竹は、節を作るからこそ 立派に高く伸びることが出来、人の長い人生もまた然りと考えて来た 物事が 一体何処から始まり 何処で終わったのかがはっきり分からないような流れなど、だらしなくて気持ち悪い そこで起きた色々が たとえ良いことばかりではなかったとしても、悪いことばかりでもなかった筈のその大切にしてきた或る意味一つの楽曲ともいえる其の曲のけじめを、しっかりつけられる人間でありたいと思うのである さて 駅まで車で迎えに来て下さり、連れられて行った会場に着くと、懐かしい顔がたくさん ‥ 想定していなかった方達が集まっておられていて、驚きの連続だった 何故なら‥ 私の記憶では、その団体で活動されていた時期が違う方達が一堂に会していらっしゃったからだ 団体の創始期に運営されていた方が発起人と記されていたが、‥ ということは、その方は団をお辞めになられてからも、ずっとあの団体の事を気にしていらっしゃったことになる 今回、その時々に辞められた方達を数人で縦に繋いで行ったのだと仰られていた 凄いなと思った‥ そしてこういう方が動くと世の中にドラマが生まれるのだなと沁々と感じながら 笑い声の絶えない宴の様子を微笑みながらずっと眺めていた 宴の中程で御礼を伝える時間を作って下さったが、この程度の男のために企画して下さった思いへの御礼を述べたいのは私の方であった ・ 画竜点睛 (がりょうてんせい) ようやく、白いままであった竜の眼に 黒い瞳は描かれ、竜は真っ直ぐ天へと昇って行った 最期の一筆を描くことが出来て、私もこれでやっとしっかり此の楽曲の終音を指揮することが出来たような気持ちである 温かい皆様の残された人生が これまで以上に益々 色鮮やかなものとなりますように 感謝 再拝 |